土地活用 教訓編

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あなたは「かぼちゃの馬車」事件をご存じですか?2018年5月、株式会社スマートデイズという不動産会社が破産しマスコミに大々的に報じられ、社会問題にまで発展しました。
同社の破産がニュースになった背景には、債権額が1,053億円に及んだだけではなく、シェアハウス投資の「かぼちゃの馬車」事件を引き起こしていたからです。
スマートデイズ社は、投資家たちに女性向けシェアハウス「かぼちゃの馬車」を販売し、それを一括借り上げすることにより入居者に転貸し、入居者から得た賃料を投資家たちに支払う「サブリース」事業をおこなっていました。
ただしサブリース事業は、不動産投資としては一般的であり、大手ハウスメーカーである積水ハウスの「シャーメゾン」や旭化成の「ヘーベルハウス」などでもサブリース契約は行われており、これで利益をあげている投資家も多数存在します。
ではなぜ「かぼちゃの馬車」が事件として取り扱われたのでしょうか。
この事件をしっかりと検証し、不動産投資の被害者にならないよう教訓にしたいと思います。

※「かぼちゃの馬車」事件とは、女性専用シェアハウスをスマートデイズ社が建築・販売しサブリースにて30年一括借り上げをするといううたい文句で投資家志望者を募り、駅から離れた1億円以上のシェアハウスを販売し、8%前後の利回りで借り上げて運営するも入居率が上がらず破綻、オーナーへの支払いも滞り事件が表面化する。

ここからはもしあなたにスマートデイズ社が「かぼちゃの馬車」を売り込みに来たと仮定してポイントをチェックしてみましょう!

1,駅から離れた女性専用シェアハウス、まずはここで気になることはないですか?近年、シェアハウスはテレビ番組の影響もあってか認知度も上がり、需要も見込まれるが、女性専用であるにもかかわらずほとんどの物件が駅徒歩15分超だったそうです。稼働率が上がるのか?いきなりコンセプトに不安を感じてしまうが、地方出身の若い女性をターゲットに割安な賃料で入居できるということだったので話を進めよう。

2,1億円以上のシェアハウス、一般的なコーポ(木造の共同住宅)とシェアハウスはどちらが建築費が高いと思いますか?答えは一般的なコーポです!理由は簡単で、シェアハウスはリビング等の共用部分のスペースをある程度広く取らないといけませんが、一番コストがかかる水回りを部屋数よりも大幅に減らせるためシェアハウスの方が建設費は抑えられます。なのに一億円!!よほど部屋数が多いのでしょうか?

3,「30年一括借り上げします」「賃料下げません」と言われて信用する人は手を挙げてください。いま手を挙げている人、詐欺に気を付けてください。お金が増えれば増えるほど、あなたの周りには騙してでも奪おうとする人は増えてきます。そして、今でこそサブリースに対しての法整備が進んできてサブリース業者を事業者としてみられるようになりましたが、借地借家法では物件の所有者(賃貸人)よりもサブリース業者(賃借人)が擁護されていたため、「賃料減額しません」と言って建てさせてしまえば賃借人が擁護され、賃料減額に応じなければサブリース解除を平気で申し入れてくることは当然注意しなければなりません。

4,銀行の融資審査、今回の事件で一番教訓にしないといけないのは、間違いなくこのポイントです。通常、金融機関は貸し倒れを防ぐため支払いに不安のある案件には融資は降ろさない。しかし、「かぼちゃの馬車」オーナーは年収1,000万円クラスのサラリーマンが多かったそうですが、預金残高が審査基準を満たしていないにもかかわらず審査をパスした人もいたそうだ。それこそがこの事件を拡大させた原因である。審査基準に満たない購入希望者の通帳残高を水増しし、ローンを組むことができない人にローンを組ませてしまったのだ!ゆうちょ銀行でも不正な契約を取ってしまう営業マンがいる時代です。一般の金融機関にそういう担当者がいても何ら不思議ではないと肝に命じておかないといけません!!

5,満室になっても入居者からの転貸料が借り上げ賃料に満たない物件もあったそうで、その差額を埋めるために地方から出てきた女の子に仕事を斡旋し、その紹介料で補填できるとの説明がされたオーナーもいらっしゃるそうです。えっ!それっておかしくないですか!!マンション(シェアハウス)経営とは入居率を極限まで上げて空室期間を減らし、借り上げ賃料との差額をサブリース会社が利益として受け取るスキームなのに全く逸脱してますよね!!!

「かぼちゃの馬車」事件は投資家志望者が被害にあったとあえて言ったのは、本物の投資家であれば、こんな詐欺には引っかからなかったでしょう。残念なのは利回りのことしか教えてくれない不動産セミナーなどで洗脳されてしまい、「不労所得」という夢物語を追いかけさせられ、「1億円の8%もあれば働かなくてよくなる」「家族との時間もこれからはたくさんとれる」と憧れを抱き、自分の投資家としての経験を積む必要性にフォーカスしていただけなかったことが悔やまれてなりません。こんな事件の被害者を一人でも減らせるようなサイト作成を心がけていきますのでこれからも応援よろしくお願いします。

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